反面女教師
朝だ。僕の朝を告げるのは引きこもりのA子さん(19)だ。彼女は夜は寝ない。彼女に起こしてもらうと夜しっかり寝ることの大切さを毎日噛みしめることができる。
朝食の時間は拒食症のB子さん(25)に報せてもらう。健康な食事というのは大切だ。
出勤の時間は発達障害で職を転々とするC子(33)さんに報せてもらう。気付きにくいが、普通に働けることというのは案外尊いことなのだ。
昼食はブラック企業に勤めるD子さん(22)と共に摂る。どうやら僕の職場は恵まれているようだ。午後も頑張れそうである。
退社した後肥満体のE子さん(45)と共にジムへ行く。ただし彼女の用があるのは毎回隣の喫茶店だ。僕のトレーニングにも熱が入る。
夜僕は婚約者のF子さん(24)と肌を重ねる。彼女はなんの反面教師かって?そんなこと自分で考えてくれないか。