ほかほかしっとり

思ったよりほかほか

土手猫

道を渡って土手の方に行こうとしている猫がいた。渡りはじめていたのだが、自分の運転する車が通ったせいで元の茂みに引っ込んでしまった。自分はそのまま少し走ったところに車を停めたので、猫が土手に行くのを期待してずっと後ろを見つめていたがいよいよ猫が道を横断して土手へ行くことはなかった。きっと自分に邪魔をされたことによって目的地自体が変わってしまったんだと思う。自分がその道を通らなければ、猫は誰にも邪魔をされず当然のように土手へ行ったのだろう。だが邪魔をされてまで行きたい用事というのはなかったようだ。