ほかほかしっとり

思ったよりほかほか

孤独の希求

僕は孤独を求めているのかもしれない。

僕はこの家で最初に生まれてきた。自我が発生する前に既に妹がいた。それから少ししたら妹が、またとう少し経ったら弟も産まれた。弟の名前をつけたのは僕だ。その情景もハッキリと覚えている。

いつの時代も家族がいる人の場合、そのら家族と上手くいかない時期があるというのは珍しいことではないと思う。最近歳をとった僕は、そういう時期がある方がむしろ健全だとさえ思う。ちなみに僕にもそういう時期はあった。

はあ……。

僕は何を言いたいのだろうか。

どんな風に言ったら僕の言いたいこと、思ったことが書き留められるのだろうか。僕が今重要だと思うことを整理したい。両親が僕に甘かったということがその一つだ。僕を見捨てることをとうとうしなかったのだ。それで僕は、自分が孤独を希求しているように感じたのだが……。

孤独な状態から、一から人間関係を構築していく。僕はそういうことに憧れを抱く。

僕が僕のことを知らない頃から、僕のことを知っている人はたくさんいた。今思えば、そのたくさんの人たちは僕のことをなんとも思っていなかったんだろうけど、幼い僕にはそれがどうにも煩わしかった。

怠けて、不摂生をして、屑の振りをしてみても誰も僕を見捨ててはくれなかった。僕はやり方を間違えたってことだろう。自分自身を規定する方法を誤った。そういうことなんだろう。今となってはそれを認めざるをえない。しかし、だからといってこれから正規の方法で、社会に生きる人間としての自分の枠組みを構築するにはまだ条件が整っていない。

生まれつき僕にこびり付いていた汚れは、僕自身からも自分の姿を見えにくくしている。孤独な人は汚れもなく綺麗に見える。僕はひょっとしたら潔癖症なのかもしれない。

そこそこの数の人間からは、甘いことを言っているやつだと思われる気がする。お願いだからそうやって僕に汚れを増やさないでほしい。僕は最近イライラしている。