ほかほかしっとり

思ったよりほかほか

生命力

田舎におけるお盆というのは日頃あまり会うことのない親戚に会う機会に恵まれている。そしてこの少子高齢化のご時勢、そういう親戚は大抵死にかけているか、既に死んでいる。

死にかけの人間と接触すると、死にかけているとはいえただ死にかけているだけじゃないことが分かり色々と参考になる。活き活きしていた頃に培われた人間の尊厳の残滓が垣間見れ、そういったプライドは死にかけていても少しカッコいい感じがするので見習いたいとも感じる。

普段あまり触れない死に多めに触れ合うとやはり自分の死についても考えさせられてセンチメンタルになるようだ。しかしポジティブに考えると、死にかけている人間と触れ合うのは生命力に溢れた人間と触れ合うよりしんどくないし、余計な複雑さも少なくていいと思う。なので結果的には、これからも避けることなく死にかけの人間たちと交流していこうと思ったお盆であった。