日記
「あらあキレイな花じゃなーい。本当にもらっちゃってもいいの?」
「ハネたやつでよかったらね。いくらでももっていって。」
おばあちゃんが花を友達にあげている。ハネたやつ云々とまたいらんことを言っているが、まあ和気藹々とした雰囲気だ。しかしばあちゃんの友達の次の一言があたりの雰囲気を一変させる。
「じゃあまたね、これ貸しにしといてね。」
ばあちゃんの形相が険しくなり、今までの空気とはまったく違うトーンで激昂する。
「貸しだなんて!馬鹿言っちゃいけないよ!何言ってんだい!そんなのにされんならあげないよ!冗談言っちゃ困るよほんとに。」
ひとしきり当たり散らした後も、ばあちゃんは友達2人を睨みつけている。お花をあげただけなのに非常に気まずい空気になった。車で待機している自分は笑いをこらえるので必死だった。