ほかほかしっとり

思ったよりほかほか

今日の夢

近頃はもう春とは言えなくなってきているくらいの暖かさなのだが、昨日の夕方から長めの雨が降っていたせいか心なしか今日は空気が普段よりもひんやりしている。久しぶりの雨のおかげで空気は澄んでいて、空に目をやると大きめの塊の雲がちらほらまだ残っている。

今日も幼馴染のお母さんから小遣いをもらい、なんの病気かは知らないが病人の幼馴染を助手席に載せてドライブをしている。幼馴染いわく家でずっと寝ていると体に障るらしい。風をなるべく多く浴びたいがために窓を全開にしているが、俺としては若干肌寒い。あと一度寒かったら窓を閉めさせてもらったかもしれないような冷気だが、幼馴染は気持ち良さそうに浴びている。

「結局お前ってどんな病気なの?」

「病気じゃなくって呪いだって前から言ってるでしょ。可愛すぎるって呪い。私があんまり可愛いもんだから、空気中の悪魔が私にだけ沢山まとわりついてくんのよ。今それを風で振り払ってるの。あんただって密室にずっといたら悪魔にまとわりつかれて息苦しくなってくるでしょ。私は可愛いから集まってくる勢いが違うのよ。」

いつも通りこんな調子でいつものコースを回り、幼馴染の家に着いた。

「まあまたなんかあったら言えよ。」

「言ったら来てくれんの?」

「そりゃまあな」

俺が車に乗り込む途中、大きめの声で「絶対だからね」と念を押された。その声に俺は驚き、「そんなデカい声で言わなくても」と思って少し癇に障った。