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ほかほかしっとり

思ったよりほかほか

詭弁の値段

随想

使わなくてもいいようなお金を浪費することは、一般的に贅沢といわれる。では使わなくてもいいような時間を使うことは、果たして贅沢なのだろうか。

 時間はお金では買えない。なんて、ありきたりな言葉で耳にすることも多い。そんな時間を無為に浪費することを贅沢なことに感じている人は実際にいるのではないかと思う。なぜそう思ったかといえば、自分自身にそういう節があると感じるからだ。

 お金より価値の高い時間の無駄使いをすることが一番の贅沢だなんて、まともに働いてまともに稼いで、「まとも」な贅沢も出来るような恵まれた人からしたらただの詭弁だと思うし、これが詭弁だという意見に対してはなんの反論もない。しかし自分が無意識レベルでそう思ってしまっている時点で、こんな風に考えている人が他に1人もいないなんてことは考えられない。

 無為に過ごす。ギリギリまで無為に過ごす。もちろんその先には何もない。その何も無さに、贅沢を感じることだって出来る。お金は使ったらなくなるが、使ったぶん他人が儲かる。時間は自分が自分のためだけに使える本当の贅沢品なのだ。これは詭弁だが、自分が時間を無為に過ごすことの支えには、今のところ十分なってくれている。