ほかほかしっとり

思ったよりほかほか

随想

陳腐

雪の中、人が全く通ってないから雪が踏み固められてもないような歩道で棒立ちして空を見上げている老人がいた。自分の祖父も死ぬ2年前くらいからはそんなような雰囲気だったので、似たものを感じた。老人は手ぶらだったが、身なりからして浮浪者のような感じ…

似た錯覚

俺は自分がいろんな錯覚をしながら生きていることにようやく気がついた。自分が錯覚をしていないという錯覚から解き放たれた。錯覚は能動的で、得てして都合がよく、一生錯覚だと思わなければ錯覚ですらない。錯覚だと言ってしまえばなんでも錯覚だと言える…

贅沢

「贅沢を言えば」という言い回しがある。普段はある程度で満足しているが、欲を言えば…という意味だと思う。贅沢は持続性をもつ場合と、刹那的な場合があると思う。持続性のある贅沢というのは、想像しにくいものだと思う。なぜかというと、贅沢な暮らしをし…

快楽のリスク

コーヒーを飲みたくなる衝動は突然だ。眠い時よりもむしろ目が覚めてノリノリの時に飲みたくなるような気もする。したがって深夜にコーヒーが飲みたくなることもしばしばある。しかし深夜のコーヒーは背徳感を伴うものだ。明日までに仕上げなければいけない…

道圧

自分はあてもないドライブをちょくちょくするのだが、同じ道はなるべく通りたくはない。短期間に何度も通れば通るほど、その道は摩擦力で熱くなり、通っている時に不快感を伴うことになる。通勤通学など、仕方なく何度も通る場合は乗り越えるべき困難として…

みかなみ2

山に対する信仰心についてはルネドーマルの類推の山を読んだことが裏付けになっている。類推の山を元に作られた映画がアレハンドロ・ホドロフスキーのホーリーマウンテンであり、類推の山の帯には澁澤龍彦のコメントも載っていた。どちらも古今東西でも数少…

みかなみ

皆神山は自分の大好きな山だ。皆神山は周囲の山より低いのに、遠くから見ても異彩を放つ台形の山である。昔から現地の人のみにとどまらない勢いで信仰を集めていたようだ。当然のごとく皆神山には皆神神社があるのだ。 信仰を集めるには、信仰を集め続ける偶…

詭弁の値段

使わなくてもいいようなお金を浪費することは、一般的に贅沢といわれる。では使わなくてもいいような時間を使うことは、果たして贅沢なのだろうか。 時間はお金では買えない。なんて、ありきたりな言葉で耳にすることも多い。そんな時間を無為に浪費すること…

呼ぶ声

久しぶりに腰にくる仕事をした。少しは社会復帰のリハビリになっただろうか。汗をかきながら田んぼの真ん中でよっこらよっこらやっていた。 普段はそんな作業なんてしないので、1時間動いたら10分は休憩しないとやっていられない。休憩といっても「ゆっくり…

ソーシャルゴッド

なんにだって神様がいることは日本においては常識だが、社会の神様っていうのはいるんだろうか。いるとしたら「君はこういう役割で、君はこういう役割ね」というようなことを司っているんじゃなかろうかと思う。そして俺は社会の神様に『「ここは自分のいる…

ワームホール

トンネルの中を運転するのが怖い。トンネルに入った瞬間重力がかわり、風が完全に止まり、地面が柔らかくなり、ハンドルが凄く軽くなる。ハンドルをまっすぐに保ってても車が勝手に左右に突っ込みそうな気がしてくるのだ。要するに車が言うことを聞かなくな…

ステマ

コーヒーはブラックと砂糖入りで違う飲み物だと思う。砂糖入りはもちろんジュースだ。ブラックは内臓の洗浄液みたいなもんだと思う。美味しいとかはなくて、求められるのは洗浄力だと思う。ブラックを飲むというのはヌルヌルした体内のヌメリを、細かい砂利…

それはそれで

物事は悪く言おうとすればいくらでも悪く言えるし、褒めようと思えばいくらでも褒められると思う。だから自分の人生から出てきてないような意見は糞だと思うし、俺の主観からしたらそういう意見は悪く言われて然るべきだと思う。 でも女という概念の話をして…

思っている事とそれを外に出す事

「AさんがBさんに「Cさんは◯◯だ」と言っていた」というような人がたくさん出てくる説明をする時に、説明に出てくる人物がごちゃごちゃになってしまう時がある。そういう時、自分は「なんでこんなこともつつがなく説明できないんだろう」と深い自己嫌悪に陥る…

本音

もし自分の底に沈殿している本音みたいな物を上手く吐き出すことができて、もしそれを心から全肯定してもらえたら、そうしてくれた人にはお礼を言って謝礼も払ってもいいと思うと思う。自分が本音という言葉で思い浮かべるものは過去の自分の思考、また過去…

理性

自分は子供の頃から自分を変に異物だと感じてきた。そういう理由からか大衆を否定することで自我を保とうとする嫌いがあると思う。お酒が好きな人を変に見下す傾向があるのも、そういう理由からだと思う。「なんで酒好きをバカにするの?」ともし聞かれたら…

ギシギシ

草取りをしていたら葉っぱがトゲトゲで触ると痛く、茎を折ると中から白い汁が出てくる雑草がよく生えているのを目撃する。大変示唆に富んだ雑草だと自分は思う。この悪趣味な雑草を詩人だったらどう表現するんだろうと思ったらしながらいつも処理している。 …

野焼き

田んぼの多い田舎に住んでると頻繁に野焼きを見かける。まず法律的にはアウトだが、この時期になると毎日どこかで見かける。何を焚いているのかは知らないが、風のある日の規模の大きい野焼きだと民家がすっぽり覆われていたりして、目を疑う。 今日は雲ひと…

ぶどうとりんごの間の道

小学生の頃の知り合いを見かけた。非常に真剣な表情をしていて、「入院している親族の状態が悪化している」という知らせを受けたような雰囲気だった。しかしそこは農道で、畑に用事がないと通らないような道なのでそれはありえない。近所に病院もない。 彼は…

ケイムトゥルー

老人が多く来るスーパーに「あなたの思い出をキレイに!」という感じの広告ポスターが貼ってあって、これから戦争に行くような格好をした人の写真が鮮明になってる様子が説明されていた。昔のボロボロの写真をキレイにしてくれるサービスがあるということら…

100円日記

チキンクリスプには嗜虐心を煽るところがあると思う。マックのメニューを網羅してるわけじゃないけど、他のメニューには特に感じない。あとチキンクリスプマフィンにも感じない。通常メニューのチキンクリスプにだけ嗜虐心が湧いてくる。叩き潰したり、踏み…

ブログの始め方

ブログを一定数一定期間観察して、どういうブログの始め方が自分らしくてベターあわよくばベストかを調べてから始めたかった。 でもついさっき、俺には考えを文章にまとめる必要があり、文章を読まれる必要(読まれる状態にする必要)もあると感じた。こうい…