ほかほかしっとり

思ったよりほかほか

追想

日記

「あらあキレイな花じゃなーい。本当にもらっちゃってもいいの?」 「ハネたやつでよかったらね。いくらでももっていって。」 おばあちゃんが花を友達にあげている。ハネたやつ云々とまたいらんことを言っているが、まあ和気藹々とした雰囲気だ。しかしばあ…

ハムスター

小学校の低学年の頃、クラスでハムスターを飼育していた。その頃の担任の先生は自分たちに対して、「かわいいから触りたいという気持ちも分かりますが、あんまりベタベタと触るとハムスターにとっては大きなストレスになって死んでしまうので、あまりベタベ…

Tautolosophy

「普通」という概念に疑問を抱く人は、疑問を抱かない自分にとってすごく普通の人間だ。 自分は中学生で不登校だった頃、家でネットをひたすら見ている日とかがザラにあったが、そんな自分のことを普通だとは思っていなかった。とりたてて切羽詰まった思いを…

中学時代、日が暮れて家族が寝てから自分はよく自転車で旅に出ていた。ママチャリをしっかり灯火しつつ、ウォークマンの音量を大きめにし、リュックに少しのお金が入った財布を入れ、特に目的地もなく長野を彷徨っていた。土手や、狭すぎず広すぎない道がお…

カツ丼譚

大学時代は1人暮らしで貧乏な生活をしていた。バイトをしたらバイトがメインになってしまうと思い込み、親からの仕送りに頼っていて、振り込まれる直前は本当にギリギリだった。そういう時は食費を出せないので納豆と卵ばかりを食べて糊口を凌いでいた。 マ…

しゅみ

音楽はヒップホップが好き。中学生の頃なんとなくTSUTAYAで借り出して色々聞いた。高校に入ってから洋楽のヒップホップも聞き始めた。ヒップホップを通じてネットに友達が出来たりして、のめりこんだ。昔ほどの熱心さはないけど今でも好きだし、音楽の趣味に…

思い出頓挫

高校は美術部に入って地味に過ごした。一年浪人して秋田の大学に入ったが、何度も留年した末にやめた。今は毎日、実家の農業を手伝ったり、祖母の面倒を見たりしている。家にもう兄弟は一人もいない。 彼女は一人できたことがある。すごく可愛くて良い子だっ…

思い出そのに

自分は長野で長男として生まれた。両親は共働きで、幼い頃の記憶で印象深いのは妹の面倒を見ながら留守番していたことだ。それから妹がもう一人と弟が二人できた。 長女の友達にカードゲームのカードを盗まれたとき、母親に訴えても信じてもらえなかった。 …

思い出メモリー

幼稚園から小学校にかけてサッカークラブに入っていた。小学生に上がる際に体育館組かグラウンド組か選ばされ、自分は仲の良かった子と一緒に体育館組になった。しかし二年生の終わりにその子が引っ越すことになり、自分はグラウンド組に戻った。戻ってみる…

カタルシス

中学生の頃かんしゃくのようになって小綺麗に片付いた自室をぐちゃぐちゃにしたことがある。「やってやったぜ」という達成感を感じながら、荒れ果てているはずの部屋を見渡すと不思議としっくりきたのがいまだに印象深い。床に散らばる教科書、倒れて引き出…